暑いさなかにもあれこれ難題が持ち込まれてるのですが立て続けに1.5(ワンポイントファイブ)のトラブルですよ。
デカイのがウリなコイツですが精度が出てないと1インチなんかと比べると如実に問題有りです。なんせデカイから平行が出てないと思いっきり出てない。1インチとかだと気がつかないでスルーなやつでも1.5だとヘッド回らねーぜ!だったりする。
KINGとかだとヘッドパーツ自体に剛性があるので圧入してもモロ浮いたりする。これはこれで判りやすくて良い。
先日受けた仕事はサイメンでフレームのフェースカットだけしたものをお客さんが自作工具で圧入、スターナットも自作工具で打ち込んだんだけどプレッシャーかけると回らなくなるって案件。
しかもしばらく走っちゃったんでパーツが擦れちゃってる。
もうこうなるとどこが悪いんだかバラしてイチイチ確認していかないといけないという最悪臭のする案件。
とりあえずヘッドパーツ(ケンクリ)を抜いてフェースの平行を測定。このところはサイメンで処理しているので問題はずだが一応。で、やっぱり問題無い。
圧入が半端じゃなかったのかと圧入し直すがやはりおかしい。ステムのフェースやその他考えられそうな事をあれこれ考えるがどれも違うような。もしかしてすでにヘッドパーツ自体が歪んじまったかと思ったが試しに別のを突っ込もうにもジャンクもネェしなぁ~・・・
ケンクリの胴が半端に長いタイプだったのでヘッドチューブの内壁と干渉してるかと思ったので確認してみるとやはり怪しい。
1.5用リーマ(写真左)をかけて再度フェーシング(写真右)を行うとスカッと収まった。
ヤレヤレな案件だったがHPがKINGだったらこうはならなかったろう。べつにケンクリの質が悪いとか言ってるのではない。KINGは重くて丈夫、今回のケンクリはそれから比べれば軽くてその分剛性は低い。これでもフレーム側に問題が無ければどうという事も無かったはずだ。
それにしても1インチとかでは考えられないようなトラブルが新規格だと起こるもんだなぁと、勉強になりました。ってか新規格で新トラブルも増える訳なので信頼性の高いバイクを欲しかったら「新」には手を出さない事です。