販売店向け展示会に行ってきましたので諸々レポートを。
写真付きが分かりやすいのですがそれは追々という事でとりあえずはテキストだけのレポートです。ネット上ですでに氾濫している情報以外の役に立ちそうな物だけにしときます。
一言で言って9000デユラは9000専用のケーブル類を使うのがマスト、取り説必読ってとこですな。
9000デュラ
専用ブレーキケーブルは他のブレーキキャリパーにはNG
これはブレーキケーブルのコーティング(ポリマーチューブ)によって通常の取り付けトルクではブレーキング時に緩む(滑る)可能性があるからとの事です。
この症状は79デュラのケーブルでもありましたが79の時にはトルク値を上げる事でなんとかなるレベルでしたが今回のケーブルはより強力に滑るのでシマノサイドとしては他のブレーキキャリパーとの組み合わせはNGとの事です。
BB
インストールにTL-FC32を使うなら要注意、(アダプターを付けた上でだったと思う、うろ覚え)指定のポジション(角度)でしか締めることができない。TL-FC32用に指定位置が書かれているので注意しながら使用との事。昔からシマノを継続して使っている人はおそらく持っている工具なのでいつもの手順でスーイスイと考えていると間違う可能性大。
シールの構造が変わっている。悪評が続いている現行品のもっさりとした感じが改善されるといいのだが。残念ながら今回の展示会ではBB単体を触ることができなかったので良否はまたのご報告に。もしかしたらなんにも改善されてないから触れる展示もしなかったのかもしれない。
内部のボールベアリングは小さい規格に変更になったそうだ。
ケーブル類のアウターキャップはほとんどノーズ付きに
シフトのSTIレバー側にも指定のノーズ付きキャップを付ける事になる、しかもここだけ専用のキャップ。ブレーキ側も同じくノーズ付きになる。
STIレバー
ケーブルの通しはかなりやりやすくなりそう。ブレーキに関しては現行のようなカバーの脱着も不要となる。79時代の一連のSTIレバー(アルテと105は現行)が初めてやるとうんざりするくらいやりにくかったのでバイトに作業させられないから改善してよ!と販売店からクレームでも来たんだろう。
リーチアジャスターがブラケットカバー前方を開けるとアクセスできる様になった。
Fディレーラー
フレーム側からのケーブルの角度によってコンバーターのオンオフをチェックしてからのインストールを要する様になった。オバカなショップにインストールをさせると間違った作業をされる可能性がまた増えた。
当初インストール用の工具(ゲージ)は付属するそうだがそのうち別売になったりしそうなので要保管である!
ちなみにケーブルの通し方が今までとは全く異なるので買ったら取り説と現物を穴が空くほどじっくり観察してからのインストールになる。
Rディレーラー
こちらもF同様ケーブルの通しが今までと異なる。取り説と現物をよく確認されたい。 にしてもケーブルがあまりにもグニャッと曲げられて通されるのはどうにか改善してほしいなと発売前から思うのであった。電動は関係ないけどね。
チェーン
表面処理によって耐久性が20%アップとの事だが理屈と現実は異なるのでガンガン走る人は年に6本くらい交換する事になると思う。他社製を使ってもよくはならないのでメンテで対応するしかない。
幅が狭くなったのでチェーンカッターもそれ用が必要になる。11s専用ではなく6、7、8、9、10、11s全てに使えるので便利なような気がするがチェーンをはめるとこのプレートが薄いので壊れやすいはずだ。現にサイメンで使っている工具は8s用はほとんど壊れず未だに現役だが10sはボロボロ壊れるし9s用も去年壊れた。11sに興味の無い方は今のうちに10s対応品を買っといた方が11s用よりはまだマシだ。
急げ!
スプロケ
スペーサーを1mmと1.85mmの両方を入れないといけないケースが出てきた。ますますメンドクセーよ、
ホイール
50mmハイトのチューブラー仕様WH-9000-C50-TU良いな、個人的にたぶん買う。79の24mmハイトは自分でも買ってみて良かったけど今度のD2リムはディープを買う気にさせる初めてのホイール。飯倉初のディープだぜ!
スポークの張り方もフロントはともかくリアは「これぞ完組を買う意味あるじゃん」な構造だよ。
チェーンホイール
やっとシマノ(ってかデユラ)純正で52-36Tが使える様に。順次アルテ、105も変わっていくだろうからお客さんに「レコメンドなのはノーマルorコンパクト」で悩まずに済のは良いんだが変えの歯がいくらするやら・・・。105はコストの都合で別構造になるかもね。
ブレーキキャリパー
SLR-EV構造の登場でカンパも何らかの形で追従するしか無くなるだろう。シマノとしてもキャリパーの構造を大きく変えたのは20年ぶりくらいだろうから今回はトライアラー。はたして続けられるだろうか???構造が複雑なブレーキなのでテクトロとかは似たようなのは出さないんじゃなかろうか??見た目には既存の物との差別化は出来ないしね、
BR-9010-R(ダイレクトマウントのリア)にはシューを開く仕組みが無いので別途SM-CB90(ケーブルアジャスター今回展示はなかった)をケーブルの間に入れる必要がある。
STIレバーを使ってカンパのブレーキキャリパーを使っている微妙にシマニョーロな人は流用してみてはいかがだろうか?
その他の情報
自転車の総販売台数は2010年9450万台、2011年10110万台、2012年9100万台(予想)だそうだ。2011年は震災の影響で自転車が見直されて云々という理由があったにせよ1億人しか人がいないのに1千万台ってどういう事なんだろうね??それにしても販売台数でしか事を語れない自転車業界ってのもなんだかな~って気がしますよ。
シニアの年間消費額は100兆円、全体の44%だそうだ。年寄りに媚びて金を出させるか脅して出さすか・・いずれにしても商売人よ(役人も)、心せよ。
MTBディスクブレーキ
アイステックがさらに進化しているが日本でこいつがリアルに活躍できるフィールドなどほぼ存在しないだろうから特に気にする必要などない。セラミックピストンもそそられるが買い替えても効果は体感も実感も出来ないだろう。カナダにでも引っ越す際にはぜひどうぞ!
シマノモジュラーチェーンデバイス
見た目でも構造でも動きでもそそられる。落っこち系の方とかそれっぽい見た目のバイクが好きな方はぜひどうぞ。軍用MTBとかあったらマストにしたいアイテムですなぁ~。
シャドーディレーラーって???
発売されて3年くらい経ったっけ?シマノの上級グレードMTBに全面的採用されながら飯倉的にはほぼ意味不明だったシャドーディレーラーの有効利用法が今回明らかになった、ってか後付けのような気もするが・・。
ダイレクトマウントという名称でおそらく来年にはフレームメーカー側が対応するであろうメカニズム(リアエンド構造)。ハンガーのRD取り付け部分がグイッと後ろに下がっていてシャドーディレーラーがダイレクト(既存の取り付け部分は取り外す)に着く。メリットはホイールの脱着が格段にしやすくなる事、特に29erフレームのリアエンドをつめるのに有効。図を見る限りたしかにこりゃ良いわ! と飯倉も納得です。
ちなみに変速した際のプーリーのスプロケに対する追従に難有りなシャドーですが32T対応とか30T対応とかいろんなメカを出す事によって改善してく考えの様です。
既存のフレームでもリプレースのハンガーで対応できるのかもしれんですがいずれにせよまだまだ先の話。今回は資料に図があるだけで現物も展示されてないです。
Fメカも29erを意識
ワイドクリアランスという名称でシートチューブとリアタイヤ間になるべくFメカやケーブルが出っ張らない様になっている。ケーブルルートも上引き専用とかが復活。
ALFINE 11s& 8sにDi2が登場
なんで? しかもドロップ用レバー(STI)もあるよ。
Nexus
7sと5sが登場、ママチャリ改造の幅が広がったニャぁ。特に5sはシャフトが長くてそのまんまママチャリと置き換えられる仕様もある。3sでは約不足、8sでは大げさすぎるし重いし高いというケースにグットだぜ!
ハブダイナモ
相変わらずラインナップは豊富だがペアになるはずのライトがシマノではママチャリ用しか用意されていない。日本国内ではスポーツ車用がほとんど売れないので今後も用意する予定はないそうだ。トホホだぜ、
capreo
ラインナップは変わらず。クランクセットの歯数の多いやつとかスプロケのクロスレシオとかリアハブのディク仕様、ローラーブレーキ仕様とか出してほしいが全然出そうにないね。こいつも数が売れるわけでもないんだから存在するだけありがたいと思おうじゃないですか。
ちなみにこいつのリアメカもシャドーなんだよね。BD-1のリアホイールとか普通にアスファルト上を走っていても猛烈に上下しているからコレはコレで納得だぜ。
ロードコンポにもパリルーベとかって名前付けてシャドーバージョン出したらどうかしら?
SORA
フルモデルチェンジしたそうですが・・・どこが?
以上です。写真付きはwebサイトに来週あたりアップ予定です。