金でポジション決め出来るの?

IMG_1846この数年ポジショニングのための計測やらアドバイスをする商売が現れているそうだがコレってけっこう眉唾じゃネェかなってのが飯倉の考えなのですよ。先日もスクールの生徒さんが元プロレーサーで今はライディングスクールをやっている人物から指導を受けたというバイクを見せてもらったんです。平均的な日本人体型よりもやや大柄な人であるにもかかわらずハンドル幅は360mmをお勧めされて交換したそうです。360mmといえば中学生とか小柄な女性が使うサイズという認識でしたからオッタマゲました。クランクも170mmのところを160とかにした方が回転がよくなるとローラー台に160のクランク付けたデモバイクに乗せてもらったそうですが台上だけで回りゃ良いってもんじゃないと思うんですけどねぇ、
お金をもらうからには意外な事も言わなきゃいけないとか思ってるんでしょうか?そりゃ金だけもらって何も変わらないとお金をもらいにくいってのは判らないでもないですが根拠も無しに奇抜なポジションを勧めるってのもどうかと思いますョ。
写真は飯倉個人ストックのDixnaのドロップバー、いまどきほとんど無い410mm。飯倉が長年ロードバイクに乗ってきて自分にベストと考えているハンドル幅が410、400でもなければ420でもない、無論あれこれ試してみての結論だ。でも今時ほとんどのラインナップは20mm刻みだから400の次は420で410は無い、10年くらい前なら410とか390とか10mm刻みで揃っていたのにだ。たぶん業界的にはサイズが20mm刻みの方が在庫管理が楽だからって事でこうなったんだろうけどこれってバイクを自分に合わせるんじゃなくて自分がバイクに合わせなさいって言われてるみたいでヤなんだよね。
たとえばね、MTBなんかはフラットバーだからグリップとかシフターとかブレーキレバーの位置(つまりが幅方向)を無段階に調整できるわけだけどこれを20mm(つまり左右それぞれ10mm)刻みでしか調整しちゃいけませんって製品出したらモーレツに拒否反応おきて当然だと思うんだけどロードの世界だとそれを平然と強要しているわけでしかもそれに誰も異を唱えないですよねぇ〜。ポジションネタでお金を稼ごうって人たちの意見をぜひとも賜りたいところだけど業界内で波風立てたくはないだろうから「20mm単位で充分対応可能っすよ!」って事になるだろうね。
フレームサイズだってS、M、Lみたいにざっくりとしかラインナップが無いのをステムとかサドルの微調整でなんとかするのが当たり前になっちゃっているけどコレはコレで微調整出来るからいいけどさ、ハンドル幅が20mm刻みってのは違うと思うんだよね。
エディメルクスは現役時代HEXレンチを常に持ち歩いていてポジションの追求を常にしていたそうです、ポジションを決めるってのはそう言う事だと思いますよ。自分で走ってみてあれこれ試行錯誤してみる。もがいてみたりダンシングしてみたり長距離走ってみたりして初めて何かが見えてくると思うんですけどね。
そもそも人間の身体て複雑だしピッタリ同じサイズの人間でも筋肉とか柔軟性とかは違うわけでそもそもそれらは年月とともに変わるんだしソリッドなもんじゃないじゃない。だから赤の他人が見てドンピシャなサイズが判るとは思えないし判るとしたらその人は超能力者か詐欺師だと思いますよ。程度問題だけどね、
金で正解を求めるんならせめて正解の在る物に金を使いましょう!

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。