サイメンではホイールを組む際にスポークは特に指定されない限り「ホシ」を使っています、いわゆるマニアなら選ばない銘柄ってやつね。無論今どきメジャーなDTとかSAPIMを使おうと思えば使えるし指定されればそれらを使うんだけど特に要望がない限りはホシです。
特にホシが性能がいいとかと言うわけでもないけど入手のしやすさと手頃な価格がチョイスの理由、それじゃあDTやSAPIMがよけいに金を払うだけ無駄なのかと言えばそういうわけでもないのですよ。
ここで思考の止まっているマニアには結論が出てしまいますね、「なんだ値段が高いだけに性能がいいんだから高いのにしよう」と、でもね飯倉が言いたいのははたしてその性能必要なの? ってことで普通の体重(65kgとか)の人が32hのホイールを組む分にはリムがどんなのでもホシで充分って言いたいんですよ。別段高価なスポークを使わなくったってホイールとしての性能は出せるわけで値の張るスポーク使ったって効果は無いし後々補修の時にも難儀するだけって事ね。
体重65kgの人がオープンプロ、32本で組む時なんかはホシでも折れたりとかほとんどしないです。ちなみに64kgの飯倉はこの30年ほどマビックGP4でホシの2mmプレーンや2-1.8-2mmの32Hで組まれたホイールを延々メインに使い続けてきましたが金属疲労(つまり全取っ替え)のタイミングか物が挟まった場合をのぞき折れた事はありません。
エアロスポークどうよ、と聞かれればエアロじゃ無いよりかすかに空力が改善されるのは確かだけど空力改善したいんなら自分の乗車ポジション見直すのが先でしょう。空気抵抗のほとんどは人間様なんだしスポークみたいなホッソイもんを丸だろうが平にしようが長い下り以外ほとんど関係ないですよ。よく持ち出されるのがホイールの上部は速度が倍になっているからエアロスポークは劇的効果~!みたいなアレね、音速こえるわけじゃあるまいし普通に考えればどんだけ変わるかは見当付くでしょ。それにスポーク形状が恐ろしく空力に関係するんならカーボンとかザイロンとかの素材で造った太いスポークだと猛烈に空力悪くなるはずだけどそんな事無いよね、 よね?(ってか飯倉は長期に自分で使った事無いのよ、レースでも使った事無いし。でも皆さん平気で使ってるからね、)
というわけでサイメンでは今のところ標準ホシです、このホシも最近は値上げされてコスパが悪くなっちゃったんで徐々にDTにシフトかなと思っております。というかホシって今後もスポーク造り続けるのかなぁ?けっこう商売あきらめちゃってる空気が漂っているし、
高いスポークは値段の割には・・・だし補修の際の入手のしやすさを考えるとお勧めはしていません。高価なスポークよりもホシの方が折れやすいという傾向は確かに見受けられますがそれは一旦ホシで組んだホイールを運用してみて折れる様なら高いスポークにすれば良い事だと思います。高いスポークはホシの数倍のお金を払っても数倍強いんじゃなくってちょっぴり強いだけです。そのちょっぴりの強さが必要な時も確かに有るわけだけどそれを知るにはまずホシで走ってみてはいかがでしょう?というのが飯倉の提案なのです。ちなみにSAPIMのCX-RAYで組んでボキボキ折れまくる人もいますんでネット上の神話みたいのは鵜呑みにしない事です。すごく値段が高いからって魔法の金属で出来ているわけじゃ無し、どれもただのステンの加工品です。
ちなみにホシで組んでその後高価なスポークに切り替える人は30~40人に一人位(すまんデーター採ってないのよね)。最初っから高価なスポークをお勧めするのはディープリムで本数がフロント16リア20とかの本数少なくってスポークをキンキンに張る場合とかね。この場合だと高価なスポーク使ってもそれほどスポーク代がかさまないしオールドスタイルの手組と完組の中間的なホイールが出来ますんで一応お勧め出来る範囲に入ります。ただしリムもハブも限定されますんでそれでも良いって場合だけじゃないでしょうか?
今現在飯倉の雑用バイク「流星号」に付けているリアホイールは24hでホシのステンで組んでますがこいつで階段をガシガシ下っても全然平気です。某サイトでホシのステンスポークは「非常に首が飛びやすいスポークです」と紹介されているそうですがどんな乗り方すれば飛ぶのか聞いてみたいですなぁ。MTBのホイールも完組以外全てホシで組んでますがフロントリジットの時代から使い続けて特に不都合は無かったです。ディスクで使っていてもこれまた全然問題がない、ディスクブレーキはガツッとかければ加速の時とは比べ物にならん位の力がかかるわけですがこれで首が飛ぶなんて無いですね。というか流星号は前輪ディスクなんでホシスポークで毎日の様にガシガシブレーキかけてますがなにか?
と、いう事でホシで充分、DTも良いかもね。CX-RAYは要所要所でってのが結論です。ちなみに作業台上で同スポーク数の2mmプレーンとCX-RAYで組まれたホイールをそれぞれ目一杯ぶん回すとどちらも同じ位の空気の乱れを感じるんだけどねぇ。スポーク本数が少なくなると明らかに空気抵抗が少なくなるのを感じるけどその代わり掛りの良いホイールにするのが難しくなる。手組のリアは24Hくらいが限界かなと思うけどこれはスポークの話では無いのでまた別の機会に。
サイメンではホシスポークを各種サイズ在庫しています。ストレートプル、段付き、ブラックもあります。スポークだけでの販売もしています。