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2006年6月8日 プロとはなんなのか???

 仕事をして対価をもらえばそれはプロとしての仕事をした事になるでしょう。
 プロを名乗る以上はアマチュアとは歴然たる差が必要なはずですが果たしてそうなっているかどうかは疑問なところもちらほらと。
 今年から発売開始しましたサイメンDVDですがこのDVDのほとんどの作業工程は映像制作についてド素人の飯倉が一人で作っております。

 私は撮影や編集の勉強をした事はいっさいありませんしシナリオや照明も素人です。しかし出来上がった物は売り物として世に出ていますのでド素人がいきなりプロになってしまった訳です。
 しかも販売も評判もまずまず。このところは嬉しいですが少々考えものな点もあります。

 ハイテクの急速な進歩で素人でもサイメンDVDのような品がろくに勉強もしないで容易に作れてしまいました。こうなるとプロの価値ってどこにあるのって感じです。
 動画だけでなくスチルに関してもしかりです。すでに発売されご好評いただいている本も私、飯倉が撮影をしています。照明もスタジオもカメラも自分持ち。アシスタントも無しで撮影しています。
 このスチルカメラに関しても当方全く勉強した事もなく。ノウハウ本を買って読む暇もなかったのでぶっつけ本番。絞りをどうするとかISO設定をどうするかも厳密には分かっていないのに一応本で使えるくらいのクオリティーの写真は撮れてしまいます。

 プロに頼むって手もあったんですがプロを呼んでも所詮どう撮影するかの指示はこっちが出しますんで二人でやっててもしょうがないかなあと、しかも一冊の本を作るのに必要な写真はミスショットも入れると8万枚程度ですので何日(あまり役にも立たない)プロを拘束すればいいんだー!!なのです。
 しかも飯倉の作成スタイルは原稿作成→撮影→再検討→撮影→原稿修正→気が変わってまた撮影→最後のところで追加撮影 って気が遠くなるような制作方法ですので自分でやるしか無いんですけどね。
 まあ、そんな事はどうでもよいのですがいずれにしても映像制作や撮影に関してもプロの存在価値がいよいよ問われる様になったって事です。
 なんせド素人が売り物になる物をプロの手を借りずに低予算の機材で完成できてしまう時代になった訳ですのでプロは少数で間に合ってしまいます。その少数も薄利多売型の人と高価でも超ハイクオリティーかに2分されるでしょう。
 いずれにしても半端なプロは低単価で数をさばくか詐欺紛い祈祷紛いのセールストークで無知な消費者からお金をかすめ取るしか生きる道がなくなります。
 その技能すら無いプロが消えてなくなることになるのですがこれはいつの世にもあった事ですね。

 ところで専門学校ってその道のプロを育てるのが本来の役目だと思うんですが役に立ってないと思うのは飯倉だけでしょうか???

 だいたい2年もかけてその道の専門技術知識を身につけましたと言ったところでたいして就職に役に立っているとは思えません。 

 その道の専門家でございと言えばそれなりに給料もらうのが当たり前でしょ!でも専門学校卒では就職できても給料はアルバイト並みですので何のために行ったかな〜。って感じです。でも、それを言ったら大学もそうか、飯倉は工学部電気工学科を卒業しています。学士様です。4年間勉強しても実はほとんど役に立ちません。

 学士なのに役に立たなくてガックシ。 つまらん。

 さて自転車店は小さめなお店は特色でもなければ生き残れませんし大きなお店は人件費等の経費を抑えて数をさばいて利益を確保しなければいけません。

 別の言い方をすればこういえるかもしれないです。

 自転車店は自転車のプロである事が名目上だけでも可

 自転車店として生き残るプロであることは必須

 このところが消費者とのギャップになっているのではないでしょうか??? 自転車店主なのにあまりに知識技能が無い、よく聞くセリフです。

 極端な例ではホームセンターの自転車売り場では作業と言えばペダルをつける事しかできないアルバイトが一人っきりで客をさばいていたりします。自転車に関する知識はおそらく素人レベル。防犯登録の手続きはできる、ってとこでしょうか。

 それでもその店の営業が続いているのであればその店は自転車のプロではないかもしれませんが自転車店として生き残るプロではあるって事になりますね。

 プロにもいろいろです。
 さて話をプロの資質に戻しますとプロってーのは素人が飛んでも跳ねてもかなわないってんじゃー無いといけないと思うのです。素人がチョっと踏ん張ればどうにかなりそうな事をこそこそごまかしてやっているようではいけないなぁと。

 で、自転車屋なんか俺でもできるぜ!って思っている人はこれまた前出の「金持ち父さん・・・」を読んでほしいんですがその中にこういう場面があります。
 ある講演(だったっけ?)で「皆さんの中でマクドナルドのハンバーガーよりおいしいハンバーガーを作れる人は居ますか???」と聞いたら皆一斉に手を挙げたそうです。そうですな、確かにマクドナルドのハンバーガーよりおいしいハンバーガーは容易に作れます。
 しかし、世界一のハンバーガーショップはマクドナルドです。
 肝心なのはこの事実です。部分を見ればマクドナルドよりおいしいハンバーガーはいくらでもあることになりますがハンバーガーを触媒に利益を継続してあげているのはたいして美味しくもないマクドナルドです。
 たいして旨くもないハンバーガーを選んだのは消費者です。それと同じように多くの自転車店が技術も経験も向上心も無いのは消費者がそのような状況を選んだからこそではないでしょうか。
 この数年、関東近県から遠路はるばるいらっしゃるお客さんが多いです。彼らの言い分は近所にあったデキル自転車店が閉店してしまったという事です。
 「とてもいい店だったのに」という台詞に「だから閉店に追い込まれたのではないか!?」という推測をしてしまうのは飯倉だけでしょうか???

 プロを目指すならトータルでプロと呼べる存在になりましょう。

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