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                     フレームをゲットしてすぐにパーツをくっつけてしまっては完璧なマシンには仕上がりません。 
                   これから延々ご説明するのはサイメンでごく当たり前に行われている組み付け前の作業の一例です。基本的に各部の不具合の有無を確認しつつ精度を確保していきますので作業手順や項目は常時変わります。 
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                    このフレームはインテグラルヘッド仕様。ヘッドチューブに直接カートリッジベアリングが収まるのでフレーム側の精度は極めて重要なのだが見ての通りの有様。これでも全体がテーパー状になっているので組立てる事はできるのだ。 
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                     下も似たり寄ったり。こいつらをビシッと仕立てるためにあるのがフェースカッターというやつですな。いろんな規格に対応するために刃がウヨウヨ必要なんですよ。もちろん寿命もあるのでランニングコストも考えておかないといけない。もろ金属むき出しなので管理が悪いとさびが出てくる。高価、脆いなどなどめんどくさい事がいっぱい。 
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                    このフレームに合うカッターはこの二つ。上下で違う刃を使います。 
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                    本体に刃を付けてフレームにセットします。 
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                    刃以外にもアダプターが必要な場合があってこの規格では下のおさえにもオーバーサイズのアダプターを使わないといけません。果てしなく工具が増えていくのだ! 
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                    切削油を散布後にバネで適度なプレッシャーをかけていざ削りに入る。 
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                    削れ具合を手応えと削りカスの出具合でチェック。 
                  たまに外して内部も確認! 
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                    削り終わったらブロアーで吹いて削りカスを完全に排除。 
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                    けっこう削ってます。 
                  クリーニングが終わればこの通り。 
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                    別の角度からもう一枚。そして同様に下側も処理します。 
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                    削る量は最小限に済ませないといけません。精度を出すのが目的で見た目を奇麗にしたいわけではないので削り残しが多少あっても全体の制度さえ確保できればそこで削るのをやめるのも道理にかなった判断です。 
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                    フォークコラムも精度を出します。 
                  このフォークはクリア塗装の一部が下玉押しの当たり面にたれていました。このまま下玉押しを圧入しても精度が出るわけありません。 
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                    専用のカッターでフェースを切削、余分な塗料を剥ぐと共にコラムとの直角精度を出します。 
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                    それ以外にもシートチューブのリーマーがけやBBのタッピング、フェーシングが必要になります。BBのタッピングは不要な場合も有ります。メーカー品のBBがすんなり入っていくようでしたら不要と考えていいでしょう。 
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                    さて、各部を専用工具で仕上げたからと言ってその先にすんなり行けるかというとそうもいかない場合があります。このフォークでは下玉押しの当たり面とコラムとの接合する部分で下玉押しとの収まりが良くないので再度修正が必要でした。各部を慎重にチェックしつつ一つずつを確実に仕上げていきます。 
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                    このケースではここまでの仕上げで工賃\12,800-。 
                   一見なにも変化が無いように見えるのに工賃がかかってしまう事に納得してもらえるお客さんがどれだけいるかは疑問です。 
                   ご納得いただける方はどうぞご来店を。 
                   ちなみに今回はメルクスでの作業をご紹介していますがどのメーカーも精度のほどは変わりません。当たり外れはありますがいずれにしても特定メーカーだけ精度が良いというのは迷信です。唯一始めから精度が出ている(はず)のはチタンバイクだけと言ってほぼ差し支えないでしょう。 
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